正守式投資あふぃり

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わたしの腰痛物語

『わたしの腰痛物語』第十二話

第十二話KEY ~激怒~ 4トントラックの仕事は過酷だった。 作業も、運転も、指導も。月に二度三度、最大積載重量2.3トンのトラックに7.5トン(伝票上)積み込む日があった。 タイヤはグニャリと曲がり、ギアは1足でゆっくり発進しなければエンストするほど…

『わたしの腰痛物語』第十一話

第十一話 SuperPower ~健やかなる時も病めるときも~ 私が指導することになった新人は心配性な私と違い、なんでもぐいぐい挑戦するタイプのようだったので、仕事内容を教えて、基本放置、改善した方が良い点を伝える指導スタイルをとった。 入社してわずか…

『わたしの腰痛物語』第十三話

第十三話 judgment ~なにかが変わる~ 9月、いつも通り朝5時に起床し、5時半に家を出て、6時過ぎに出勤、6時半に会社を出発、7時に積込を始める。いつも通り泣きそうになるのをこらえ、周りには笑顔を振りまく。仕事に来れば、人に会う。 人に会えば、感情…

『わたしの腰痛物語』第十話

第十話 rotation ~変わる時代~ 一人で仕事するのも慣れ、お客様方からも、信用されてきた10月をもって、ワゴン車の仕事がなくなった。会社にとってあまり美味しくない仕事だったようだった。そういった事情ではあるが、晴れてヒノノニトンのドライバーに…

『わたしの腰痛物語』第八話

第八話first end ~終わりの始まり~ 時が過ぎ、高校生三度目の夏が来た。忙しさに拍車がかかる。 就職活動が始まる。 休み時間の度、誰かしら教室の前におかれた求人表の束と睨みあっていた。 私は「業種」は決まっていたので、求人が来るのを待つだけだっ…

『わたしの腰痛物語』第七話

第七話GUILTY ~嘘は死に値する~ 私は中学時代に驚異的に影響されたドラマがある。菅野美穂、玉木宏主演、『ギルティ』。「嘘をつき人を騙して陥れる行為は死に値する」菅野美穂が演じる主人公は過去に濡れ衣を着せられ、検事、弁護士など多数の関係者に陥…

『わたしの腰痛物語』第六話

第六話mother&doctor ~一生付き合うモノ~ 「え、そんなにひどいの?」玄関から出てきたのは母だった。 声をかけてから30分たっても来ないのでさすがに心配して出てきたと言われた。 すでに30分が過ぎていたのか。 そんなことを思いながら両親に上半身と、…

『わたしの腰痛物語』第五話

第五話golem ~うごくせきぞう~ 起き上がろうと横向きになることすら困難になったわたしは、腕の力で仰向けのまま、なんとかマッドレスの端までくることができた。 わたしの寝床は床に直置きしたマッドレスに布団をのせたものだった。 マッドレスの厚みは約…

『わたしの腰痛物語』第四話

わたしの腰痛物語 第四話 break the world ~絶望と欲望~ 2012年3月末花粉症と思われる症状に襲われる。 この時すでに、どんな体勢でくしゃみをすると、腰への衝撃が一番小さいかを認識していたため、立っているときなら、壁に手をつき、軽く膝を曲げ腰を…

『わたしの腰痛物語』第三話

わたしの腰痛物語 第三話repeat&fault ~繰り返す悲劇の連鎖~ ぎっくり腰になった当日。 動けなくなって数時間で寝返りを打ったり、起き上がってお茶を飲んだりできるくらいに回復した。 この調子で回復していけば明後日には元通り。 そう確信し、病院には…

『わたしの腰痛物語』第二話

わたしの腰痛物語 第二話Hearless cry ~思いだけでも力だけでも~ 歯を磨き終え、リビングに戻ると、母が湿布を持って待っていた。 貼ってくれると言うので、シャツを脱ぎ、リビングの床に腹ばいで寝そべる。 「痛いのどのへん?」 この時はじめて気がつい…

『わたしの腰痛物語』第一話

わたしの腰痛物語 第一話 FIRST CONTACT ~ハジメテノイタミ~ わたしは2011年3月の地震や津波の被害が大きかった地域に住んでいた。その影響で高校入学が丸一ヶ月後ろにずれ込んだ世代である。 5月、私は高校一年生になった。 農業高校だったので夏休みもも…